本日より11月です。
淡路人形座では通常公演が「東海道中膝栗毛 赤坂並木の段」・
「伊達娘恋緋鹿子 お七火の見櫓の段」にかわります。
上演の詳細は下記をご参照くださいませ。
●通常公演
 
 演目「東海道中膝栗毛 赤坂並木の段」
  10:00~
  11:00~
 演目「レクチャー」・「伊達娘恋緋鹿子 お七火の見櫓の段」
  13:00~
  14:00~
  15:00~
[レクチャーとは太夫・三味線・人形の解説をする事です。]
なお11月の毎水曜日(6・13・20・27日)は一周年特別期間と題し
開館いたします。
詳細は下記をご参照ください。
演目「人形解説」・「戎舞」
  10:00~
  11:00~
  13:00~
  14:30~
「東海道中膝栗毛 赤坂並木の段」 解説・あらすじ
■解説
享和二年(1802)から刊行された十返舎一九の滑稽本『(東海)道中膝栗毛』は、江戸神田八丁堀に住む駿河府中生まれの栃面屋弥次郎兵衛(とちめんや やじろべえ)と旅役者の喜多八(きたはち)が、厄落としにお伊勢参りを思い立ち、東海道を江戸から伊勢神宮へ、さらに京都、大阪へとめぐり、いたずらを働き、失敗を繰り返し、行く先々で騒ぎを起こす旅を描いています。この作品の影響で旅行ブームが起きるほどのベストセラーとなり、それにあやかろうと人形浄瑠璃でも舞台化されました。
■あらすじ
上方見物のために東海道を旅する弥次郎兵衛と喜多八は三河(現在の愛知県)の御油(ごゆ)の宿から、次の宿場の赤坂へ向かう並木道を歩いています。日が暮れて提灯も持たずに遅れた弥次郎兵衛を持つ喜多八は、この辺りに人を化かす狐が出るという噂があるので心細くなっていました。喜多八のすぐ後ろで狐の鳴き声がし、狐の真似をした弥次郎兵衛が臆病な喜多八にこれまでの道中の恨み言を言い、「馬の糞を食べろ」とからかって、自分の荷物まで持たせてしまいます。やっと弥次郎兵衛と気づいた喜多八は気を取り直して先を急ぎます。やがて墓場にさしかかり、大きな傘をかぶり徳利を持った子どもと出会いました。ここから事件が起こります。夜が明けて、弥次郎兵衛は死装束、喜多八は襦袢姿、さては狐に化かされたかと二人は空元気を出して裸道中と洒落込むのでした。
 
「伊達娘恋緋鹿子火の見櫓の段」解説・あらすじ
■解説
菅専助・松田和吉・若竹笛躬の合作で、安永二年(一七七三)に大坂の北堀江市の
側芝居で初演された浄瑠璃作品です。天和の江戸の大火で類焼した本郷の八百屋の
娘お七は、避難先の寺にいた寺小姓と恋仲になりますが、家が再建されて別れると、
再会を望むあまり放火を企て、火刑に処せられました。お七の一途な恋心と、若い
娘の火刑という凄惨美が人々の興味を掻き立て、この事件をもとに、西鶴の『好色
五人女』を始め、多くの文芸作品が生み出されました。
浄瑠璃では『八百屋お七』(紀海音作)や、その改作『潤色江戸紫』(為永太郎兵衛
ほか合作)が生まれ、本作はこれら二作に拠りつつ、菅専助らによって執筆
されました。全八巻の構成で、主に六巻末尾の「火の見櫓の段」だけが
上演されてきました。火刑もいとわずお七が火の見櫓の半鐘を打って、市中の木戸を
開かせるという趣向は、この作から始まっています。
■あらすじ
近江国高島家の若殿左門之助が禁裏へ献上する天国の剣を紛失したため、お守役の
安森源次兵衛は切腹しました。江戸吉祥院の寺小姓となって剣を探す安森の一子
吉三郎は、火事で焼け出されたお七と恋仲となっていましたが、お七は父が店の
再建のためにお金を借りた万屋武兵衛を婿に迎えなければなりませんでした。
剣詮議の期限の日、お七は剣を盗んだのが武兵衛と知ります。しかし火事の後は
九つの鐘(午前0時)を合図に江戸の町々の木戸が締まり、通行が禁じられています。
たとえ剣が手に入っても今夜中に届けることができなければ、吉三郎は切腹する
ことになります。思いつめたお七は、火の見櫓の半鐘を打てば出火と思って木戸は
開かれるのではと考えました。火刑を覚悟で、雪の凍りついた梯子を滑り落ちながらも、櫓に上ったお七は撞木を夢中で振るのでした。
「戎舞」  解説・あらすじ
■解説
戎さまは今では商売の神様にもなっていますが、もともとは海の神様でした。
淡路島では昔から漁村のお祭りで浜芝居が行われ、間狂言として大漁や航海の
安全を祈って必ず舞われていたのが「戎舞」でした。自分の狙う魚の大漁を
祈って欲しいと次から次に魚の名前を叫ぶ漁師さんに応え、太夫はその漁村で
捕れる魚の名前をずっと語り続けたそうです。人形が神事として遣われた古い
形を残した出し物で、太棹三味線の伴奏ではなく、太鼓で語ります。
■あらすじ
戎さまが釣竿をかついで淡路人形座へやってきました。庄屋さんはお神酒を
出します。さかずきを飲み干した戎さまは、自分の生まれや福の神であること
を話しながら舞い始めます。海の幸、山の幸を前にみんなの願いをかなえようと
お神酒を飲み、幸せを運んできます。酔った戎さまは、船の乗り、沖に出て、
大きな鯛を釣り、メデタシ、メデタシと舞い納めるのでした。太鼓のリズムに
合わせ、戎さまが楽しく舞うこの神事には、おおらかな心を持ち、えびす顔で
プラス思考に生きるという幸せの原点が込められています。
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