淡路人形座7月通常公演のご案内です

本日より7月です。淡路人形座では通常公演が、
『本朝廿四孝 狐火の段』にかわります。
上演の詳細は下記をご参照くださいませ。
●通常公演
 演目「本朝廿四孝 狐火の段」
  10:00~
  11:00~
  13:00~
  14:00~
  15:00~
なお7月の水曜日(2・23・30日)はえびすプランと題し
開館いたします。
詳細は下記をご参照ください。
演目「人形解説」・「戎舞」
  10:00~
  11:00~
  13:00~
  14:30~
※ なお9日と16日は舞台機構点検の為、休館いたします。
※ なお20日は淡路人形浄瑠璃後継者団体発表会の為
  通常公演を終日休演いたします。
「本朝廿四孝 狐火の段」  解説・あらすじ
■解説
川中島の戦いで有名な、上杉謙信と武田信玄の確執を扱った作品で、明和
三年(一七六六)に大坂竹本座で初演されました。近松半二らによる合作で、
今日も頻繁に上演される人気狂言です。近松門左衛門の『信州川中島合戦』
等先行作品の影響を受けていますが、新たに斉藤道三による足利将軍暗殺な
どを絡ませ、全五段を巧みに構成しています。『本朝廿四孝』という外題は、
中国の故事「廿四孝」の日本版という意味で、三段目にその故事が取り入れ
られています。
奥庭狐火の段は、四段目の切場「十種香」(謙信館)の後半ですが、現在で
は独立させることが多くなっています。三味線一棹だけの演奏ではなく、琴
や連れ弾きの三味線の伴奏も入り、また人形も、人形遣いの衣装が早替りす
るという演出があり、人形芝居独特の魅力溢れる華やかな舞台となっていま
す。
■あらすじ
越後の武将上杉謙信の娘八重垣姫と、甲斐の武将武田信玄の息子勝頼は、
足利将軍の仲介で婚約していました。ところが将軍が暗殺され、両家に疑い
がかかり、犯人を見つけ出せなかったために、勝頼は切腹を命じられてしま
います。悲しみに暮れる八重垣姫でしたが、死んだのは偽者で、本物の勝頼
は花作りに身をやつして生きていたことを知ります。しかし父謙信も、その
秘密を知り、勝頼に刺客を差し向けるのでした。
(今回の上演は、以下謙信館奥庭の場面)八重垣姫はそのことを勝頼に知ら
せようとしますが、女の足では刺客に追いつけず、諏訪湖は凍っているため
船を出すこともできません。そこで奥御殿にまつった諏訪明神の力が宿る兜
にお祈りすると、不思議な事に狐が現れます。八重垣姫は兜を手にして、こ
こかしこに燃え立つ狐火を力に、勝頼のもとへと急ぐのでした。
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